龍門瀑のある庭「鯉が滝を昇りつめて龍と化す」という禅の思想を表現した枯滝石組(水を落とさない象徴的な滝)鏡石(水が落下する趣を象徴するため立てる石)を据え石組を行いました。鏡石下中央に鯉魚石(鯉に見立てた石)を据え、廻りには滝の勢いを表すため大きな五郎太石を敷いています。役木(滝障りの木)としてモミジを植え風情のある景を創り出しています。滝石組の石の天端には、縁起物(石製)カエル(無事帰る)フクロウ(福郎、不苦労)を置き荘厳の中にも心和む空間を創り出しています。
※龍門瀑
中国の黄河の中流域にある「竜門」の滝がそうであるとされています。伝説によると、その三段の竜門の滝を無数の鯉が滝登りに挑戦し、最後まで登りきった鯉だけが竜になるという伝説です。ここから「登竜門」という故事が生まれ、大きな関門や試験などを意味するようになりました。「鯉のぼり」のルーツもやはりこの「竜門」にあるとされています。三段の巨大な滝を登るように出世をしてほしい、元気に活躍してほしいという親から子への願いを込めて鯉のぼりを泳がせるのです。吹き流しは竜門の滝の流れを表しているようです。
龍門爆と鯉魚石のおある主な庭園
天龍寺、西芳寺、金閣寺